リレーエッセーその27

大波津波の会!?

西田佳代


レベル

 どんな世界もそうだけど、プロのいる所はやっぱり違うと思う。
 カラオケなんかで歌がうまいなあ、というのも歌手とはダンチだし、草野球のヒーローもプロ野球選手とは違うし、ちょっと絵が上手だからって画家と比較してもしょうがない。
 ま、ここは将棋のサイトなので話を将棋にすると、プロの指し手はプロ以外よくわからない所があるし(感想戦で全部公開しちゃったら研究がバレて勝てなくなるから?)アマ強豪の手は、やっぱりすごいな〜と思う所もあるけど、勝負手のあたりは(私には)?の連続だし投了図以下の詰みもわからなくって、隣の観戦者に聞いたり。 
 町道場の並三段のオジサンの指し手はマヤカシ一杯で、本人に意図を聞いても「いやー、ここはこう指すモンだ」で終わりだし。級位者になると、感想戦で「それしか見えなかった」「気がつかなかったな〜」「早く教えてよ!(笑)」となる。 

 将棋を指す限り強くなりたいのは誰しも同じだけど、それぞれそこには壁というかレベルがあって超えられないのかも知れないと思う今日この頃。大山十五世名人が「小学生までに〜なら名人、中学生で〜ならタイトルの一つか二つ……うんぬん」とおっしゃってたそうで、 「それって社会人になってから将棋を覚えた私はどんなに努力しても 頭打ちってこと?」とビックリした記憶がある。誰かそれを覆す奴はいないのか、もしくは私が!と思って早××年。私も含めてみんな努力が足りないのか、世の中にはもっと魅力的なことが多いせいか、そんな人は出ていないし、これからもいないんだろうな、と思うとなんかとても口惜しい。
 大会(勿論級位者戦かBクラス)に出て勝ったり負けたりしている程度だと、自分のレベルはよくわからない。けれど、将棋倶楽部24で「有段」「1−5級」「6−10級」「11級−」に分けられたタブを見る度に、やっぱり壁の存在を実感してしまう。有段者は有段者で、スクロールバーを下に動かさずに自分のHNが出てくるのを目指したりしてる人もいるかも、とか思うと、その壁はさらに高いものに感じる。認めたくないけど。

目標と夢

 日を追うごとにレベルの高くなる24でR現状維持も四苦八苦な私は、「目指せレート四桁!」がライフワークとなりつつある目標。負けた将棋で投了直後に「### <   >さん、は去りました(^o^)/~~~」のメッセージが出て、しょうがないので「一人感想戦」をしていると、知り合いが観戦ウインドウに現れて、有無を言わさず棋譜検索させて(皆さん優しいなあ、感謝!)いろいろ手を伺うと、「ここじゃあもうダメ、以下負け」と思ってた局面からでさえ、「これを指せば必勝! 即詰み」になってたりして、我ながら気づかないだけで才能あるのかも、ひょっとして天才か? と思ったりする(お調子者です、すいません)。そしてこの分かれは振り飛車有利と思ってた局面が実は居飛車持ちとか、なんと駒渡したために、ここは詰まされてた、とか指摘されると、反省してやっぱり才能ないな、と自覚します……。
 でも、本当はレート四桁じゃなく西暦レート(2002)になったらいいなあ、と思っている。ゴルフでエイジパーがゴルファーの夢なんだけど西暦レートもそれと同じ。こちらは年々レートが高くなるので、ますます難しくなるのがガンだけど。そして更に欲を言えば、2300越して達人戦に出場すること。女性ということで席主久米さんとの七夕記念対局、倉敷藤花戦にも出場できた今、名人戦、竜王戦、リレーとすべて参加した私が(最近お休みの棋王戦、王座戦はこの際無視)唯一エントリーしていないのがこの棋戦。でも、まあこの夢は届きませんね。
 冗談はともかく、有段者になってその辺のマナーの悪いオジサンに駒落ちじゃなく平手で勝つこと、これが今も昔も変わらない夢。ある程度の棋力の方だとそうそう失礼なことはないので、とりあえず町道場の並三段に勝てる棋力をつけたい。単に有段者になるのであれば、長年お世話になっている指導棋士の佐々木純一先生に頼めば、さすがに初段はまぁ女性だし、とお認め頂けそうなので後はお金さえ払えば有段者の仲間入りはできるんだろうけど、要は実力。

究極の定跡

 四間飛車が好きで、こう指せば必ず勝てる! という定跡はないのかと思うけど、よく考えたらそれが完成すると、もうそれしか指せなくなるし、途中で変化したら次善手で負けになるかも、で変化できなくなるんなら、将棋が面白くなくなるのかなぁ。でも、いつかもしその定跡を見つけられたら(この際、誰かが見つけたのでも可)

(1)憧れの森下卓八段に居飛車側を持って頂いて負かしちゃう! 
(2)四間党にとって神様の藤井猛九段や仏様の小林健二九段にその戦法を採用してもらう。 
(3)私が竜王戦で勝ち続けて(予戦から本戦、組昇格から決勝まですべて同じ戦形。なんたって変化の無い無敵の定跡なんだから)賞金をゲットしちゃう。

と、荒唐無稽なことを考えたりもする。ホント、しょうもないなあ。

下手の横好き

 例え今目の前に将棋の神様が現れて、お前はもうそれ以上強くなれないと断言されても、やっぱり将棋はやめられない。こんなに楽しい趣味に出会えて本当に良かった。将棋に触れるきっかけを作ってくれた前の職場の皆さん、将棋を続けさせてくれた佐々木先生、参加しやすい大会運営にご尽力頂いている新井田基信さん、24を教えてくれた井原教博さん、そして30手迄は悪手が出ないようにリレーで特訓してくださった早咲誠和さんに感謝します。さ、今日も24にアクセスするか!

余談その1 指導対局

 熱心に感想戦をした後、初対面の相手に「もう一回胸を貸してください!」とチャットされた。えっ、でも好きな男性以外には貸せないんですが……などと思いつつ二回目の対局後「相手が女性の場合、先程の表現は適切ではありませんね」と諭した。皆さんも気をつけましょう。ちなみにその方には、半年後位にRを抜かれました。今は私が胸をお借りしています。

余談その2 好きな駒

 これまでに一番悲しかったのは、飛車竜両取りをかけられた一局。棋譜を載せたかったのだけど、まだ並べ返す棋力がなくって、局面図さえおぼろげ。あー、残念。将棋を始めた頃は、王手飛車に「あの、これ、飛車逃げてもいいですか?」と相手に尋ねたことも数回。 
「いいけど、王様取るよ。そしたら負けだよ」 
「……いいです。どうせ飛車取られたら勝てないんだし」 
「じゃあ、取るよ。いいんだね?」 
「負けました」(この場を借りてお詫びします。) 
 今でも好きな駒はと聞かれると、「王より飛車」と答えている。

余談その3 難病

 負け始めるとムキになり、やたらと対局数が増え、負け込んで更にやめられなくなる症候群(症状は週末に悪化しやすい)の私を見込んで「R大波津波の会」の会長に推薦する運動があるらしい。HPを作れ、とまで言われた……。入会条件は

(1)一日でR200か、二日で300以上落とす 
(2)一日でマイナス150がザラ 
(3)検索する度に段級が違う

 会を作ったとして、そんな不吉なHPを誰が見るのかという心配もあるが、世の中には人の不幸を見て喜ぶ、もとい自信をつける輩もいるそうで(少なくとも一人います、HNは伏せますが)ちょっとまじめに考え始めました。同じ病に苦しむアナタ、一人で悩まずに会に参加して一緒に克服する道を探し、共に歩みましょう。



(次回は牛島敬さんにバトンタッチ)