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リレーエッセーその109 地方将棋事情(久津編) 久津弘行 |
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超超超大親友の山木祐治さん(結婚おめでとうございます!)からリレーエッセイのバトンをもらいました久津弘行です。公私共に忙しくて大幅に原稿が遅れてしまいました(ま、ただのいいわけなんですけどね)。リレーエッセイ北海道シリーズの結果的なラスト走者として何をしようかなと思いましたが、自分から見た北海道の強豪を勝手に紹介していこうかなと思っています。後出しじゃんけんで書き放題という話も仲間内ではありましたが、なるだけ失礼のないように書いていこうと思います。 新井田基信氏(元学生名人) 北海道の強豪といえばやっぱりこの人です。僕が新井田さんと初めて会ったのは僕が中学生の時だから約15年ほど前でしょうか。当時の北海道代表は、ほとんど新井田さん+1名という感じで、まわりはいかに新井田さんと逆ブロックに入ったときに頑張るかという雰囲気がありました(といっても今現在でも3本の指に入る実力者ですが……)。 僕と新井田さんの大会等の対戦成績は正確にはわかりませんが、まぁ良く見積もっても5勝30敗ぐらいでしょうか。実際にはその何倍も練習将棋で教えてもらい、負かされています。僕が一番印象に残っている将棋は、第3回北海道グランドチャンピオン戦(平成6年)。棋譜がないので部分的にしか説明できませんが僕のイビ穴対振り飛車で二枚飛車の侵入が受からなくて苦慮したときに、▲7八金と上がり▲7九歩と打つ手を発見し(これをしないと7九金を狙われて二枚換えされる、しかしこの説明じゃぜんぜんわからんな……)興奮したのを覚えています。このときのグラチャン戦は、新井田さん、金内君に勝ちながらも優勝決定戦で負けて3位に転落するというおまけつきでした。 金内辰明氏(元学生名人、学生王将) いや〜勝てない。とにかく勝てなかった。僕が中3の頃に東急デパートの中学生大会で当たってから最初かる〜く20連敗くらいはくらったでしょうか。年は2つ下ですが将棋は常に僕のかなり前を突っ走っていました(今でも)。居飛車の正統派で特に相矢倉を得意として、僕と対局した時も先攻されてつぶされるか、上部を開拓されて入玉されるパターンが異常に多いような気がします。これに関しては経験のある方が多数いらっしゃると思いますが……。彼との対戦で僕が特に印象が強いのは第18回全道王将戦決勝。通常2人が多い北海道の代表枠がこの棋戦に限っては1人なので、お互いマジの大一番でした。相矢倉の猛烈な攻めあいでしたが、中盤の銀損が痛く、最後は余されてしまって、残念な結果に終わりました(てゆうか彼はこの年、全国大会のある道大会で全部優勝してしまった)。この棋譜については今でも大事にとっといてありますよ〜金内君。 渡辺俊雄氏(元アマ竜王、アマ王将) この方にも当然負け越しています。しかしあまり対局数が少ないので星勘定的には前の2人よりマシかもしれません。とにかく手厚い棋風で渡辺さんとの対局でいつも思う事は形勢が少しでも悪くなると最後は形も作らせてもらえない将棋になってしまうということです。これも経験のある方がたくさんいらっしゃると思いますが……。特に印象に残ってる対戦では第4回北海道グランドチャンピオン戦(平成7年)で、最終戦4勝1敗同士でキャンセル待ち優勝決定戦(スイス式で金内君が有利だったが、結局鰐淵啓史というどこかで聞いた事のあるストッパーに止められてた)を戦ったのですが、内容的には相矢倉で序盤から大差で吹っ飛ばされてしまいました。マジで全部駒取られるかと思った……。 豊島英氏(平成15年度北海道アマ王将) この方とはまだ2度ほどしか対戦したことはありません。しかしこの方の独特な右四間飛車にはなぜか勝てる気がしないのです。2度とも道大会の準々決勝にもかかわらず玉砕気味にあっさり負けてしまったのを良く覚えています。もしかしたら今現在一番大会であたりたくないひとかもしれません。彼のエッセイにも書いてありましたが、個人より団体戦に特に力を入れる方のようで、「最近一番くやしかったのは団体戦の決勝で自分が負けたこと……」みたいな話をきいたような気がします。彼が運営しているトランプの大富豪ゲームを主体とした「大富豪」というチーム(昨年の第1回北海道社団戦優勝、もちろん将棋の大会)には個人的にさまざまなイベントにゲスト参加させてもらっています。その会で将棋は一回もした事はありませんが……。 金澤健一氏(平成15年度アマ竜王道代表、赤旗道代表) 全国的に有名な「かなけん」さんです。将棋の強さもさることながらその人柄で全国に友人や弟子がたくさんいる素晴らしい方です。10年以上前から将棋を教えてもらっていますが、ここ数年は僕が札幌予選で負ける事が多いため全然対局できません。この方とは以前特別企画でありましたレーティング全国大会団体戦(各ブロックの個人代表3人が全国大会で団体戦を組んで戦う、その後もちろん個人戦もある)で井原教博さんと3人で北海道チームとして出場させていただきました。団体、個人ともあまり良い成績ではなかったですが、その中でも金澤さんは全国の強豪相手に勝ち星を上げ、なんとか北海道の面目を保ってくれました。それ以来また一緒に全国大会に行ければと思っているのですが、僕にとって北海道予選の壁は厚く、いつになることやら。 宮野政彦氏(平成10年赤旗全国ベスト4) 宮野さんはおそらく僕が最も団体戦を一緒に戦っているいわば戦友ともいうべき人で、これまで東日本支部対抗団体戦、北海道社団戦、佐々木治夫杯(北海道内での支部対抗戦です)等、色々な大会でお世話になりました。特に平成6年度東日本支部対抗戦では、北海道の代表で札幌支部として初優勝を飾る事ができ、東西対抗戦では負けてしまいましたが、一緒によい思い出ができたと思います。宮野さんとはとにかく同じ札幌予選であたることが多いので大勝負というのはあまりありませんが、一度アマ名人戦の代表決定戦で戦った事があり、負けはしましたが局後新井田さんに「間違いなく今大会で一番いい将棋」といわれたので、今後もお互いそういう将棋が指せればと思います。 久津弘行(元高校準名人、アマ王将戦全国ベスト8) 最後に自分の事を客観的に。居飛車穴熊と矢倉をこよなく愛し、後手番では▲7六歩△3四歩▲2六歩には必ず△4四歩と指し、そして今日もまた▲2五歩とみんなに決められてしまう。矢倉ではとにかく先攻したがりで、昔五十嵐豊一九段に「乱暴な将棋」といわれたことがある。中盤以降はわりと受け将棋で全部受けきろうとして、針の穴に糸を通すような攻めをつなげられて逆転する事が多い、イコール終盤が弱い。時間の使い方はわりと上手い方だと思う。終盤には大体相手より少し多く残している。わりと平均的には勝つが、ここ5年ほど道代表にはなっていない。唯一の自慢は道内の大会では予選2連敗はまだした事がない(予選落ちがない)。そんな僕ですが「札幌将棋クラブ」というところで師範代をしていますので、近くにきた方は遊びに来られると嬉しいです。 ここでは出てきませんでしたが北海道には他にも強い方がたくさんいらっしゃいます。名前の出てきた方、出てこなかった方、ここまで駄文に付き合っていただいた方、そして今までお世話になったすべての方に感謝しつつ、次は前の文にも出てきましたかなけんさんにバトンを渡したいと思います。
(次回は金澤健一さんにバトンタッチ)
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